Strange Tortoiseの妄想博物館

旅/建築/音楽/美術/芸術/野球/蹴球/おいしいたべもの

ベトナム・ハノイ観光ツアー(2017年9月19日(火)~22日(金))

4年ぶりの海外旅行。ベトナムは7年ぶり2回目、ハノイは初訪問。

コトの発端は、8月のスペイン旅行をキャンセルしたことによる。 勢いで申し込んだものの、病後初の海外旅行で長時間移動することに体調面の不安を感じ始めたところ、バルセロナでテロが起きた…。 ツアー自体は決行とのことだったが、わたしは直前にキャンセルを選択をした。

それでも、やっぱり、どこかに行きたい。

 

旅行会社でパンフを漁り、1名から催行のハノイ観光付ツアー(JTBお買得旅)に決めた。 JTBはお値段高めなので普段はほとんど利用しないのだが、今回はいただいた商品券を利用し、一人部屋追加料金分を賄った。 前回のベトナム旅でホーチミンホイアン、フエを巡り、故郷のような心地よさを感じたのも決め手のひとつだ。

 

初日は午前10時成田発のベトナム航空。 地元から高速バスで1時間程度で空港につくはずが、なんとこの日は事故で高速が一部通行止めとのこと。 バスに乗るかやめるかは自己責任で…、とのことで、イチかバチかの勝負にでて、バスに乗り込んだ。 そんなに遅れはしないだろう…これが甘かった。 空港に着いたのは出発40分前。 成田のJTB職員の方の助けもあり、なんとか搭乗手続きをしてもらうことができ、出国審査へ。

結局、搭乗したのは出発15分前というギリギリのタイミングだった。 何が起こるかわからない。これからはもっと余裕をもって動かねば…。

 

久々の海外旅行は、早朝から気が気でない、波乱の幕開けだった。

ハノイ着は現地時間の13時過ぎ。 定刻通り到着し、入国審査を経て、ガイドさんが待つ出口へ。 スムーズに進めば、15時台にはホテルに着くかな~♪と目論んでいたが、同乗していく他の方々がなかなか集まらない。 入国審査やバゲージクレームも混んでいたのだが、どうやら違う出口にいたらしく…だいぶ時間をロスしてしまった…。

結局、ホテルに着いたのは、16時ごろになってしまった。 朝のバス遅れの件から移動でかなりの疲労感…。 本来は、この時間を利用してタンロン遺跡に行くつもりだったが、受付時間も過ぎ断念。 ホテルの近隣を軽く散策して、夕飯とカフェでゆっくりしてもう休息することに。 翌朝はハロン湾クルーズで出発が早いのだった。

 

hanoi01.JPG
ホテル近くの路地。大通りから少し入るとこんな感じの路地がたくさんある

 

今回の宿泊先は、JTBのホテルランクBのハノイホテル(申込時にランクは選択できるがホテルは選択できない)。 ザンボー湖に面した立地だが、旧市街など観光スポットから離れているのが残念。部屋はシティビュー側だった。 日本の出張ビジネスマンもよく利用するようで、昭和のホテルといったイメージ。 建物は古そうだが、歯ブラシやスリッパなどのアメニティが日本のホテル並みに揃っていた。

hanoi02.jpg
ザンボー湖よりホテルを望む。左の薄いピンクの外壁がハノイホテル

翌朝、バイキングでサラダとお粥を選んでの朝食。これが結構美味しい。 7時過ぎに迎えの車に乗って、大型バスへの乗り換えポイントであるニッコーホテルへ。

この日のハロン湾ツアーには33名の参加。家族旅行の方が多いようだ。 ハノイからハロン湾は片道4時間かかる。ガイドも運転手も2名体制。

途中、国営のお土産ショップでトイレ休憩をかねて、30分ほどの時間を取られる。 工芸品や宝飾品などの名産品をあれやこれやとすすめられ、お菓子やお茶の試食・試飲もある。たしかに美味しいがちょっと高い…。 スーパーで買えば安いんだけどね…と思いつつもいくつかお土産用にお菓子を買ってしまった。

 

hanoi03.jpg
ハノイからハロン湾への途中、奈良のような風景。仲麻呂も見た景色だろうか…

 

車窓の風景を楽しみながらの4時間。 ハロン湾の船着き場に到着したのお昼頃。 ここでクルーズ船に乗り、ランチタイムとなる。 新鮮な魚介の料理は、どれも日本人の口に馴染む味付けだった。 前回も感じたことだが、概してベトナムの食事は日本人に合っていると思う。

hanoi05.JPG hanoi04.JPG

辺りの風景といえば、犬岩、ゴリラ岩、夫婦岩など、松島の遊覧船を思わせる見立て表現。 岩を何かに見立てたいのは万国共通なのだろうか。

正直、ハロン湾行きは消極的だった。ボロボロの木造ジャンク船に乗って水上生活者を見学するというイメージだった。なんとなく海賊の世界。 しかし、ユネスコ世界自然遺産だし、ハノイといえばハロン湾クルーズ。船に乗ってしまえば気分も上がる。

途中、1993年に発見されたというティエンクン鍾乳洞を見学。 なかなか立派な鍾乳洞だった。外は暑いのでひんやり感を期待して入ったが、中も蒸し暑かった…。 洞内のルートは整備され、照明でカラフルにライトアップされている。 こちらも観音さまやイルカやおっぱい(!)など、鍾乳石がいろいろなものに見立てられていた。 仏教徒だというガイドさんが観音さまに向かって合掌していたのが印象深い。

hanoi06.JPG
シャンデリアのような鍾乳石

約3時間のクルーズを終え、ハノイに戻る。途中で行きに寄ったお土産店で再び休憩タイム。 蓮茶やコーヒーの試飲でひと息。 行きとは反対側の車窓の風景を楽しみながらの帰途だ。

ハノイに到着すると、ベトナム料理のレストラン「シーズンズ・オブ・ハノイ」で夕食タイム。 1902年に建てられたコロニアル建築は、フランス統治時代の軍幹部の邸宅だったらしい。 フォーや生春巻き、牛肉炒めなど、ちょっと量が多かったが、美味しいコース料理だった。 雰囲気もよく、別にオーダーした飲み物も安かったので、全体的にお手頃価格なのかもしれない。

hanoi07.jpg
コースにでてきた生春巻き。ニンジンの装飾カットが凝っている

 

2日目はこれにて終了。 夜はホテル近くのスーパーで少し買い物。 早くも明日が滞在最終日。市内観光がモリモリの予定だ。 3日目は一日中予定がびっしり。

スケジュールと概要は下記の通り(順番は多少前後したかも)。

※昼食、夕食のレストランでの飲み物オーダー以外はすべて旅行代金に含まれる この2日間でハノイの観光はほとんど押さえてある感じ。 ただし、ホーチミン廟は定期メンテナンスの期間に入ってしまい、残念ながら見学できず。 その代わりが鎮国寺だった。

 

鎮国寺

ベトナム最古のお寺。 境内には歴代の僧侶の墓が塔のように建てられている。 堂内もお坊さんの像が祀られている。 門前ではミドリガメを売っている露店がいくつかあった。 ペットとして飼うらしい。 hanoi08.JPG
門の中央は仏さまの通り道なので人間は横から入る

hanoi09.JPG
仏塔

 

hanoi10.JPG
門前でカメや金魚が売られている

 

文廟

ベトナムで一番古い大学が置かれたところ。孔子も祀られているので、孔子廟とも。 亀形の土台の石碑には、歴代の科挙の合格者名が刻まれているという。 hanoi11.JPG
文廟の入口

hanoi12.JPG

このような石碑がたくさん

 

ドンスアン市場見学

市場は日用品からお土産にもよさそうなキッチュな雑貨なども売られていて見ているだけでも楽しい。今回は見学のみ(観光客はボラれるのだと思う…)。

 

hanoi13.JPG
市場の周囲はこのような果物屋さんなどがたくさん。仏手柑が山盛り

 

hanoi14.JPG

市場内は業者向け店舗が。ここは洋服屋のディスプレイ用品専門店

hanoi15.jpg
謎の顔…何屋さんなんだか

 

hanoi16.JPG
昭和レトロっぽい食器

 

シクロ(人力車)乗車体験

縦横無尽なバイクと共存しながら走るが乗り心地は悪くない。

この目線ならではの景色も楽しめる。 hanoi17.jpg
シクロから撮影した旧市街の商店街

 

hanoi18.JPG
シクロから気になった建物。後にここのカフェにはいることに

 

旧市街のハンコ屋さんでハンコ作ってもらう

ベトナムをイメージしたかわいい図柄に、自分の名前などを入れてもらえる。 わたしは天秤棒を担いだパンダ柄にした。

 

ホアンキエム湖を望むカフェ「COFFEE CLUB」で休憩(ドリンク1杯つき)

フルーツジュースが豊富。わたしはパッションフルーツジュースを頂いた。 ここは食事メニューも充実の様子。

hanoi19.jpg
インスタ映えみたいなデコレーションだが、これはたぶんベトナムのデフォルト

 

玉山祠

ホアンキエム湖に浮かぶ祠。文・武・医の道教神を祀る。 ベトナムを中国支配から解放し、後黎朝大越国の初代皇帝となったレ・ロイ(黎利)に宝剣を授けたという伝説の大亀の?剥製がある。 この伝説のせいか、ベトナムは亀を大事にしているように思う。 hanoi20.JPG 本堂 hanoi21.JPG

伝説の大亀。何亀なんだろう?

 

フレンチレストランで昼食

昼食は「Maison Vie」にてフレンチのコース。 こちらもなかなか美味しいレストランだった。

hanoi22.jpg
レストランはだいたいどこでもナプキンがこんな感じで蓮の花みたいになっている

 

オペラハウスを車窓から見学

1911年、パリのオペラ座を模して建てられた。中に入れるのは鑑賞客のみのため、外観見学。

hanoi23.JPG

 

バッチャン村訪問(ハノイから40分ほど)

工房兼ショップで、絵付しているところなどを見学。 ショップでいくつかお気に入りを購入。

hanoi24.JPG
手描きで絵付けをしているのは皆、美大などを出た方だという

 

hanoi25.jpg
ショップにならぶかわいい器たち

ハノイへ戻り、「Moca Cafe」でスウィーツ&ティータイム(ドリンク1杯とお菓子つき)

アイスコーヒーをオーダーしたが、普段ブラック派のわたしでもそのまま飲むと相当苦かったので、添えられてきたコンデンスミルクを少し入れて飲む。 そもそもベトナムコーヒーはコンデンスミルクたっぷりで飲むものである。 合わせて出てきたチョコカップケーキはいたって普通の味だった。 ここでは時間に少し余裕があったので、すぐ近くのハノイ大教会と近隣の雑貨屋などを見る。

 

hanoi26.JPG
天井が高く、お洒落なカフェ

 

hanoi27.JPG hanoi28.JPG

フットマッサージ(45分)

足先だけかと思いきや、足全体と頭や肩もほぐしてくれた。旅の疲れに効く。

 

水上人形劇鑑賞

もともとベトナム北部の農民が始めた娯楽とのこと。ベトナムの伝説や民話などいくつかのストーリーで構成されている。 歌やセリフはベトナム語だが、コミカルな動きで、言葉がわからなくても楽しめる。 ※写真撮影する場合は別途1$(2万VND)が必要

 

hanoi29.JPG

 

ベトナム料理レストラン「Au Lac House」にて夕食

こちらもフランス人邸宅を改装したという素敵な建物。 ここの料理の味つけは好みだった。

hanoi30.jpg
スズキの生姜ソース揚げ、空芯菜のガーリック炒め、海鮮炒飯

 

hanoi31.jpg

ココナツジュースとベトナムプリン

hanoi32.jpg
素敵な外観

 

夕食後は空港まで送ってもらう。 ガイドさんは全員のチェックインまで見届けてお別れ。 0時20分発のベトナム航空で帰途に。翌朝成田着。

 

ベトナムはやはり暑かったが、車移動が多かったせいか、思いのほか疲れは出なかった。 過密な観光スケジュールもシステマチックで滞ることなく、ホテルや食事もよく、さすがJTB様!という感じだった。 ただ、やはり自分ペースで見たいところに時間をかけられないというのが団体ツアーの残念なところ。

 

さて、わたしにはハノイでやり残したことがある。 初日に行きたかったタンロン遺跡は、かの遣唐使阿倍仲麻呂が761~767年まで赴任していた安南都護府があった場所でもある。 もちろん今は安南都護府の面影はないが、仲麻呂の足跡を感じたい。 また、今回行かれなかったホーチミン廟や一柱寺、博物館、美術館もいくつかあるので巡ってみたい。 旧市街での買い物、カフェめぐりといったまち歩きも楽しみたい。