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台湾一周鉄道旅 2017年10月16日(月):台南・安平

台南滞在2日目は、朝からバスで安平(アンピン)へ。
安平へ行く路線バスのバス停は、ホテルからも近いところにあったのだが、時刻表がない。
ここで活躍するのが、スマホアプリ「台南公車通」だ。
近くのバス停の案内や、そのバス停にあとどのくらいでバスが来るかがわかる優れモノ。
そして、台南のバスも悠遊卡が使える。
時刻通りに来たバスに乗り、約20分で目的の「徳記洋行・安平樹屋」バス停に着いた。
もっと郊外なのかと思って朝から来てみたが、思いのほか市街地から近い。
安平は、かつて海上貿易で栄えた街。
台湾最古の城として観光スポットになっている「安平古堡(あんぴんこほう)」は、オランダ統治時代に築かれ、当時はゼーランディア城と呼ばれていた。
それもあり、古い街の中には西洋風の建物もいくつか残されている。
まずは、徳記洋行・安平樹屋へ。
入場料は50元。徳記洋行はイギリスの貿易商社。その建物が残されている。中は博物館のような展示施設となっている。
日本統治時代には「大日本塩業会社」の営業所として使われていたという。
安平樹屋は、その倉庫だったところ。放置されたまま、ガジュマルに覆い尽くされてしまった姿が奇妙な光景となり、安平の観光名所となっている。
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徳記洋行の建物
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安平樹屋の入口
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ガジュマルに覆われた廃屋
 
安平は朝からとても暑い。
安平樹屋のお土産ショップには簡単なドリンクスタンド的なものもあり、アイスキャンデーの貼り紙に目を奪われる。
なかなかお目にかかれない梅味のものをいただくことに。梅干(しかも種あり)も入っていた。さっぱりとした素朴な味。
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梅アイスキャンデー
 
このショップのBGMがキリンジ(兄弟時代の)で、店の雰囲気ととてもマッチしていてよかった。
かわいいエコバックも購入し、レジのお姉さんとキリンジいいよね、的な会話をして店を出る。
 
ここからは少し歩いて、夕遊出張所へ。
台南には塩田もあり、塩産業が昔から盛んだったという。
夕遊出張所は、日本統治時代にあった塩専売局の安平支局跡。古い日本の木造家屋といったおもむきの建物。
中に入ると、カラフルな塩の山が。366日、誕生日ごとの色と性格占い的な解説がある。
お土産用に小さい小瓶に詰められたものも売っていた。せっかくなので記念に購入。
塩ソフトクリームにもかなりそそられたが、さっき梅アイスキャンデーを食べたばかりだし…と自粛。
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夕遊出張所の建物
 
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366日の塩を展示
 
それにしても暑い。
そろそろお昼ご飯と思いつつ、安平古堡へ立ち寄って見学。
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安平古堡
 
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安平古堡の近くには、台湾本島で最も古い媽祖廟、天后宮がある
 
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なぜかお獅子の頭だけに花飾り
 
この周辺は牡蠣のオムレツが名物で、専門店が軒を連ねる。
わたしは安平のもうひとつの名物、エビ捲きを食べてみたかったので、その店へ向かう。
お目当ての「周氏蝦捲」では、エビ捲きと、またまたサバヒーつみれ汁を(合わせて100元)。
まったく胃袋が足りないグルメ天国、台南。
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エビ捲きとサバヒーつみれ汁
 
食後は延平老街をぶらぶら散策。ゼーランディア城の城下町として発展したという。
なんとも味わい深い、懐かしいような商店街は、個人的には原宿竹下通りとか巣鴨地蔵通りを想起させられた。
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延平老街の商店街
 
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駄菓子問屋のようなお店
 
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おじいさんが売るえびせん屋さん
 
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路地に入ると趣がかわる
 
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レンガ造りの建物のカフェなど
 
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台南第三信用合作社 安平分社の建物はかつてのドイツ総領事館らしい
 
えびせんを売るおじいさん、アメ横のような駄菓子屋さんなど、昭和の日本的なものがある。
裏路地に入るとレンガの建物も残り、小さな雑貨屋やカフェになっているところもあった。
結局、朝から午後4時近くまでゆっくり過ごしてしまった。
今度は午後スタートで、夕日を観て帰るというのもいいかもしれない。
延平老街のバス停から市街地に戻る。
ホテルでひと休みするも、もうこの旅最後の夜。
夕食とデザートと買い物を兼ねた散策にくりだす。
まずは前回も訪れた神農街へ。カフェや雑貨屋が軒を連ねる、お洒落スポット。
ちょうちんの灯りが綺麗なので、日暮れ頃に訪れるのがよい。
以前気に入った路地も健在で嬉しい。
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日暮れの神農街
 
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お気に入りの路地
 
夕飯処を物色しつつも正興街へ戻り、目星をつけていた「小満食堂」に入ることにした。
ここは、日本の定食屋、おばんざい屋のような台湾家庭料理の店。
築100年の建物をリノベーションしており、日本の古い民家を思わせる内装になっている。
メニューは週替わりの1種類のみで、360元と台湾めし的には少し高め。
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日本の古民家のような内装
 
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この日のメニュー
 
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日本の家庭料理にも似た、ほっこりとやさしい味のおかずたち。
お店の店員さんもほっこり系で、日本語が少しわかる方が「味、どうでしたか?」的なことをきいてきたりする。
台南は本当に胃袋が足りない。あちこちに美味しそうなものがあるので、もっと長く滞在して食べ歩きたい。
デザートは、どうしてもプリンがのったかき氷が食べたかったので、「冰郷」へ。
これがまた予想以上のボリュームで完食できず…。周りは2人位でシェアしていた。
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「冰郷」もひっきりなしにお客さんが
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ボリューム満点
 
最後に、林百貨へ行ってお買い物。台湾、台南ならではのお菓子や雑貨をお土産に購入。
ステキ空間にあらためてうっとり。ここの店員として働きたいくらいだ。